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マウント・マス

数学の定理とその証明

中線定理(パップスの定理)

三角形ABCにおいて、辺BCの中点をMとすると、中線AMの長さは以下の式で表される。





証明

三角形ABCにおいて、AMを中線とし、MはBCの中点である。

\[ \( AM^2 = \frac{1}{4} (2AB^2 + 2AC^2 - BC^2) \) \]

まず、ベクトルを用いて証明を行う。座標を設定し、Aを原点 \( (0, 0) \) 、Bを \( (b, 0) \) 、Cを \( (c, d) \) とする。

MはBCの中点なので、その座標は \( \left( \frac{b+c}{2}, \frac{d}{2} \right) \) となる。

AMの長さをベクトルの距離公式を用いて求める。

\[ \( AM^2 = \left( \frac{b+c}{2} - 0 \right)^2 + \left( \frac{d}{2} - 0 \right)^2 \) \]
\[ \( = \frac{(b+c)^2}{4} + \frac{d^2}{4} \) \]

ここで、三角形の各辺の長さを2乗で表す。

\[ \( AB^2 = b^2 \) \]
\[ \( AC^2 = c^2 + d^2 \) \]
\[ \( BC^2 = (c-b)^2 + d^2 \) \]

上記の式を整理すると、

\[ \( AM^2 = \frac{1}{4} (2AB^2 + 2AC^2 - BC^2) \) \]

これにより、中線定理が証明された。(証明終)