タレスの定理
円の直径を底辺とする三角形は、円周上のどの点を頂点としても直角三角形になる。
- タレスの定理は、直径を持つ円に内接する三角形が直角三角形になることを述べる。ユークリッド幾何学の基本定理の一つであり、円と三角形の関係を理解する上で重要である。
証明
円Oの直径ABを底辺とし、円周上の任意の点Cを頂点とする三角形ABCを考える。
円の中心をOとし、Oから各頂点へ線を引く。すると、OA=OB=OC(円の半径)であり、三角形OACおよびOBCは二等辺三角形となる。
\[ \( \angle OAC = \angle OCA \) \]
\[ \( \angle OBC = \angle OCB \) \]
また、∠AOBは直径に対する中心角であり、これは180°である。
\[ \( \angle AOB = 180^{\circ} \) \]
ここで、∠ACBを求めるために三角形の内角の和を考える。
\[ \( \angle OAC + \angle OCA + \angle OBC + \angle OCB = 180^{\circ} \) \]
∠OAC + ∠OCA = ∠OBC + ∠OCB なので、
\[ \( 2\angle OAC + 2\angle OBC = 180^{\circ} \) \]
\[ \( \angle OAC + \angle OBC = 90^{\circ} \) \]
ここで、∠ACBは∠OAC + ∠OBC に等しいので、
\[ \( \angle ACB = 90^{\circ} \) \]